ダイエットは食事制限と運動の両輪によって行うことになりますが、どうしてもダイエットを行うということになると、多くの人は極端に食事の量を減らして、短期間に大きな成果を上げようと考えてしまいます。確かに食事の量を減らせばその分体重を減らすことができそうですから効果は上がりそうなのですが、医師に相談してみるとそういう極端なダイエットは決してしてはいけないという事のようです。さてその理由はどんなものがあるのでしょうか。
まず食事を減らすということは食事からとることができるエネルギーをそれだけ減らすことができます。しかし一言でエネルギーと言ってしまいますが。食事の中には様々な栄養素が含まれていて人間といえどもこれらの栄養素が摂ればければ生きていけません。もちろん食事制限をすればその分必要なエネルギーは溜め込んだ脂肪を消費してくれますが、必要な栄養素が摂れるというわけではありません。どうしても食事で補給しなければならないものもあるのです。
さてその必要な栄養素が十分入ってこなくなるとどうなるのでしょうか。もちろんその分体の負担になります。場合によっては組織が維持できず、機能が弱ってくる部分も出てくることになります。そうなると外部からの刺激にも弱くなってきてしまうために、メタボという訳ではないですが、弱くなった部分から病気になってしまう可能性も高くなります。場合によってはそれがもとで取り返しがつかないことになることもあるということです。
したがってダイエットで食事制限を行う場合にはまず痩せることよりも、体を維持していくことを考える必要があります。そこで実際にはどうすればよいのでしょうか。メタボと言う場合糖尿病を発症している人がいると思いますが、糖尿病の場合食事制限が必要になり、糖尿病食と呼ばれる食事を実践しなければならなくなります。この糖尿病食は大変よく考えられており、必要な栄養素を網羅しながら摂取するカロリーは抑えられるという優れものです。
その仕掛けはまず食物をいくつかの分類に分けて、それぞれの分類から予め決められた単位という量を使うことによって栄養素を満たし、摂取カロリーも大きくならないようにしています。本屋に行けばこれらの食物を利用して作るレシピ集も売られていますし、最近ではインターネット上でも多くのレシピを探すことができます。したがってダイエットを考えているのであれば糖尿病患者だけでなく十分利用価値があるものだと覚えておきましょう。
ただし自分の病気によっては腎臓の合併症を併発している可能性もあって、このレシピも利用できない場合があります。したがって自分の現在の状況をよく考えて、医師の指導の下、状況にあったレシピを作る必要があります。そういう場合もそれに合わせたレシピ集というものは必ずありますから、良く医師の話を聞いて理解しておくことが大変重要になります。面倒になって適当なところで妥協してしまっては、さらに病状を悪化させることにつながりますから十分気を付けてください。